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大使便り

白石大使

特命全権大使 白石和子

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11月を迎えたリトアニアは、すっかり冬の様相に変わりました。これからは、雪化粧をした美しい町並みを楽しむことができるでしょう。

まずは、大変うれしいニュースをお伝えします。11月3日に、アルヴィダス・アリシャウスカス氏に対して旭日小綬賞の授与が発表されました。アリシャウスカス氏は、日本文学を初めて日本語からリトアニア語に訳し、日本文化を紹介し、そして日本語普及に貢献されました。リトアニアの民間人として初めて叙勲を受けることとなりました。心よりお祝い申し上げます。

さて、今回は、私がリトアニアで経験したリトアニアの方々の日本への熱い思いと、日本の方々のリトアニアへの熱い思い、そして私の熱い思いを紹介したいと思います。

10月14日、ヴィルニュス市内で、初めての弓道全国大会が開催されました。10人の弓道選手が、栄えある第一回チャンピョンを目指して真剣な戦いを繰り広げました。決勝戦、第三位決定戦とも僅差で勝敗が決定した接戦でした。まだ、暖房が入らない体育館で、吐く息も白い寒さでしたが、参加者は、全員、堂々と、凜としたたたずまいで、まさに武士道を体現していることに心を打たれました。
もう一つは、10月25日にカウナス市で行われた日本語弁論大会でした。日本語学習歴1年未満、3年未満、3年以上の3つのカテゴリー毎に、審査が行われました。参加者それぞれが一生懸命準備し、様々なテーマについてスピーチをしました。若い学生たちの真剣な取り組みをもっと多くの方に、知っていただけるよう、来年は大使館としても事前に広報を行うべきであると思いました。
日本の方々のリトアニアへの熱い思いは、11月6日に行われた日本の合唱団「ふみの会」の皆様20名とのリトアニアの合唱団「LIBRO」との合同演奏会です。両合唱団は、演奏会の最後に、東日本大震災応援ソング「花は咲く」を共に歌い、日・リトアニア友好の促進を確認しました。「ふみの会」は、最高齢80歳というシニアのメンバーによる合唱団です。8000KMも離れたリトアニアに日本から友好促進のため、お出でいただいたメンバーに心から感謝しています。
11月7日、氷雨降るネリス川沿いの杉原桜公園に、今年も橋本稔さんの姿がありました。橋本さんは、杉原領事代理と同じ早稲田大学の卒業生で、もう、10年近く、春、秋に日本からヴィリニュスを訪れ、自費で、桜の世話をし続けています。日・リトアニアの友好の証として、ネリス川が、桜で満開になる日を願い続けています。
そして、私は、今、日本大使として、民主主義、法の支配等の基本的価値観を我が国と共有するリトアニアに対して、歴史的経緯、国際法上の根拠を丁寧に説明しつつ、尖閣諸島に関する我が国の立場に理解を求めることに熱い思いを傾注しています。


 

 

 

 

 

 

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