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5月15日、私は日本から帰国の辞令を受けました。2012年2月の着任以来、3年3ヶ月の日本・リトアニア関係の更なる発展、日本に対する理解の深化に取り組んで参りました。政治面では、リンケビチュウス外相、オレカス国防相の訪日招待を実現し、日本からは、山崎参議院議長が、国会議長として初めてリトアニアを訪問されました。両国の外務省高官レベルの政務協議もこの間に3回行われ、民主主義、人権、法の支配等の基本的価値観を共有する両国の間で二国間のみならず、国際場裡における協力が議論され、具体的な協力へつながりました。特にアフガニスタンにおけるリトアニアに率いられたチャグチャランPRT(地域復興チーム)と日本の連携は、両国の協力が有機的に働き、教育、インフラ、医療等72案件約1300万米ドルにも及ぶ実績を残しました。経済面では、貿易、リトアニア進出日系企業数等で着実な増加がありました。日本・リトアニア経済関係において、最大のプロジェクトはいうまでもなく、ビサギナス原発建設プロジェクトです。着任当初は、プロジェクトの進展はめざましいものがありましたが、2012年10月リトアニアで行われた国民投票の結果を受けて、進展が一時ストップしました。しかし、2014年7月、エネルギー省と日立製作所との間で暫定プロジェクト会社設立準備のための協力覚え書きが署名されたり、リトアニア国内で原子力発電技術に関わる人材育成事業が多方面で行われ、着実に前に進んでいます。文化関係については、狂言、日本舞踊、茶道、華道、人形舞、日本食等多様な日本文化を数多く、ビリニュス、カウナスと言った大都市のみならず、地方都市でも展開しました。リトアニアでは、剣道、空手、合気道、弓道といった武道が非常に盛んで、招きを受けて、たくさんの大会に参加させていただきました。この3年間の中で、最も美しい印象として残っているのは、ビリニュスの杉原サクラ公園の満開の桜です。2012年着任初年は、桜が開花しませんでした。しかし、日本のボランティアの皆様の努力が実を結んだのか、2013年以降は、毎年見事な満開の桜がリトアニア市民を楽しませています。市民で一杯の桜公園の様子をネリス川の対岸で眺めるときに、この光景こそが日本とリトアニアの友好のシンボルであるとの思いで、胸が一杯になります。
6月下旬、私はリトアニアを発ち、日本に戻ります。3年間、いつも暖かい友情で、私の活動を支援してくださったリトアニアの皆様、ありがとうございます。
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