日本・リトアニア関係

令和2年12月22日

一 般 事 情

リトアニア地図画像

1.面 積 約6.5万㎢(北海道の約8割)

2.人 口 約279.0万人(2020年1月:リトアニア統計局)
※ピークは1992年の371万人

3.首 都 ビリニュス

4.言 語 リトアニア語

5.宗 教 主としてカトリック

6.略史
1253年 ミンダウガス大公がリトアニア国王となる
1386年 リトアニア・ポーランド王国成立(同君連合)
1569年 ポーランドと連合国家(制度的合同)
1795年 第3次ポーランド・リトアニア分割によりリトアニアの大部分がロシア領となる
1918年 独立を宣言(2月16日。独立記念日として祝日)
1920年 ソ連より独立
1940年 ソ連に併合
1990年 リトアニア共和国最高会議選挙(2月)
1990年 独立回復宣言(3月17日)
1991年 ソ連国家評議会バルト三国の国家独立に関する決定を採択(9月)
2001年 WTO加盟
2004年 NATO加盟
2004年 EU加盟
2015年 ユーロ導入
2018年 OECD加盟

外 交 ・ 国 防

1.外交方針
 1990年の独立回復後、NATO及びEUへの加盟を目指し、2004年に加盟を実現。現在、近隣国との善隣関係を維持し、ベラルーシ等東方近隣諸国の民主化支援を重視。EUとNATOの連帯を重視。
 2009年から2年間民主主義共同体議長国、2011年欧州安全保障協力機構(OSCE)議長国、2012年北欧バルト評議会議長国、2013年後半はEU議長国、2014年-15年には国連安保理非常任理事国に就任する等、国際社会で積極的な役割を担う。ウクライナ情勢を踏まえ、国家防衛と安全保障を強化。

2.軍事力(出典:リトアニア国防省)
(1)国防費 約1,017百万ユーロ(2020年)(NATOの支出目標であるGDP比2%超をクリア)
(2)兵力 15,745人 (内訳:陸軍9,600人、海軍537人、空軍1,029人、統合軍4,579人)
(3)徴兵制 2008年9月に廃止したが、2015年5月に再開

政 治 体 制 ・ 内 政

1.政体  共和制

2.元首  ナウセーダ大統領(2019年7月就任、任期5年)

3.議会  一院制(議席数141、任期4年)

4.与党  祖国同盟、リベラル運動,自由党

5.政府
首相  シモニーテ首相(祖国同盟・2020 年11月 就任)
外相  ランズベルギス外相(祖国同盟・2020 年12月 就任)

6.内政状況
(1)2019年5月の大統領選挙の結果、エコノミスト出身ナウセーダ大統領が誕生。同大統領は北欧型の「福祉国家」化を志向。
(2)2020年10月の総選挙において、最大野党の祖国同盟が第1党となり,11月に始まる新国会会期では,同党,リベラル運動および自由党による連立政権が発足。

経 済(出典 2~3はIMF,4~8はリトアニア統計局の2019年のデータ)

1. 主要産業
主要産業は製造業(石油精製、食品加工、木材加工、家具、化学製品等)、販売小売業及び物流業
2. GDP 541億ドル(2018年:533億ドル)
3. 一人あたりGDP 19,367ドル(2018年:18,994ドル)
4. 経済成長率 3.9%(2018年:3.6%)
5. 物価上昇率 2.3%(2018年:2.7%)
6. 通年失業率 6.4%(2018年:6.0%)
7.
総貿易額・
主要貿易品目   
(1)輸出 296億ユーロ(鉱物燃料,原子炉ボイラー,家具類,電気機械,プラスチック類)
(2)輸入 318億ユーロ(鉱物燃料,原子炉ボイラー,車輌類,電気機械,プラスチック類)
8. 主要貿易相手国 (1)輸出 露、ラトビア、ポーランド、独、エストニア、 スウェーデン 
(2)輸入 露、ポーランド、独、ラトビア、オランダ、伊
9. 通貨 ユーロ(2015年導入)

二 国 間 関 係

1.政治関係
(1)戦前わが国はカウナス(当時の首都)に領事館を有していたが、1940年リトアニアのソ連併合に伴い同領事館を閉鎖。
(2)1991年9月に我が国はバルト三国に政府ミッションを派遣し、バルト三国の平和裡の独立に関し支持を表明し、同年9月6日に国家承認、10月10日に新たな外交関係開設。
(3)1992年6月、在デンマーク大使館の兼轄が開始され、1997年1月に首都ビリニュスに在リトアニア大使館開設。
(4)1999年3月、在京リトアニア大使館開設。

2.経済関係
(1)貿易額・主要貿易品目(出典:リトアニア統計局・2019年)
 対日輸入 5,664万ユーロ(機械類、車輌類、化学繊維、光学機器、ゴム類等)
 対日輸出 1億8,058万ユーロ(たばこ、光学機器、家具、乳製品、繊維製品等)

(2)進出日系企業(2020年9月)
 13社。うち9社は本社が日本の関係会社(矢崎総業、ミマキエンジニアリング、京セラ,コマツ,コニカ・ミノルタ、オリンパス、SMC、JTI、武田薬品)
(3)直接投資 データなし

3.在留邦人数      140人(2019年)

4.在日リトアニア人数  323人(総務省・2019年)

5.訪問者数
 日本→リトアニア 27,318人(リトアニア統計局・2019年)
 リトアニア→日本  5,260人(JNTO/観光庁・2019年)

6.要人往来(2006年以降)
(1)往訪
06年 5月 麻生外務大臣
   7月 中馬内閣府特命担当大臣
07年 5月 天皇皇后両陛下
09年 1月 伊藤外務副大臣
11年 5月 伴野外務副大臣
13年 4月 松山外務副大臣
   9月 西村内閣府副大臣
14年 7月 山崎参議院議長
15年 4月 薗浦外務大臣政務官
16年 7月 川端衆議院副議長
17年 5月 滝沢外務大臣政務官
18年 1月 安倍総理大臣
    9月 岡本外務大臣政務官

(2)来訪
06年8-9月 キルキラス首相
10年10月 ステポナビチウス教育科学大臣(STSフォーラムへの出席)
  11月 アジュバリス外務大臣
11年 9月 セクモカス・エネルギー大臣
  10月 デグティエネ国会議長(外務省 招聘)
12年 1月 バイチュウナス・エネルギー副大臣
   2月 クビリウス首相
   7月 イグナタビチュス外務副大臣(アフガニスタン東京会合出席)
   9月 メイルーナス外務副大臣
  11月 ゲルーナス文化大臣(世界遺産条約40周年会合出席)
13年10月 マズローニス環境大臣(水銀に関する水俣条約外交会議出席)
  11月 ククリエリウス農業副大臣
14年 2月 オレカス国防大臣(外務省招聘)
   3月 リンケビチュウス外務大臣(外務省招聘)
   6月 スプルオーギス・エネルギー副大臣
   6月 パバルキス教育科学大臣(OECD/日本セミナー非公式教育大臣会合)
   9月 グスタス経済大臣
  10月 パバルキス教育科学大臣(STSフォーラム)
15年 3月 ツィロンカ農業副大臣
   5月 グスタス経済大臣
   6月 クリスチュウス外務副大臣
   9月 ノレイキエネ経済副大臣
  10月  カロブリス外務副大臣
16年 3月 グロウジニエネ国会議長
   3月 マシウリス・エネルギー大臣
   3月 バルトライティエネ農業大臣
   5月 スカルプスカス経済副大臣
   9月 ノレイキエネ経済副大臣
  10月 ゲルマナス外務副大臣
17年 5月 リンケビチュウス外務大臣
  10月 ベリガ保健大臣
18年 3月 マルカウスカス農業大臣
   9月 バイチュウナス・エネルギー大臣
  10月 スクバルネリス首相
  10月 グリチュウナス農業副大臣
19年 3月 スルプリース農業相
  10月 ナウセーダ大統領バイチュウナス・エネルギー大臣

7.主な二国間条約・取極(発効年)
2000年(発効) 査証免除取極
2018年(発効) 租税条約