大使便り

令和7年3月5日
駐リトアニア日本国大使 清水信介

大使よりご挨拶

2025年3月
 
駐リトアニア日本国大使の清水信介です。3月5日にナウセーダ大統領に信任状を奉呈し、大使としての職務を正式に開始いたしました。

リトアニアは、日本にとって、民主主義、人権、法の支配といった価値を共有する同志国です。日本とリトアニアは、ロシアによるウクライナ侵攻など安全保障環境が変化する中、こうした共通の価値を守るべく協力しています。2023年には、両国関係は戦略的パートナーシップに格上げされ、安全保障面での協力が推進されています。

経済面では、リトアニアは、ロシアから自立した経済的強靱性を増すべく、EUや近隣国とのインフラやエネルギー・プロジェクトを進めており、日本企業としての新たなビジネス・チャンスも生まれています。

人的・文化交流の分野では、杉原千畝氏の人道主義に基づく行動の遺産が、両国の国民の紐帯を強めており、地方自治体や草の根レベルの交流が広がっています。

本年4月から10月に開催される大阪・関西万博は、リトアニアから多くの要人が訪日し、様々な分野での協力を進めるよい機会となるでしょう。
 
私は、1985年に外務省に入って以来、ヨーロッパでは、ブラッセル、パリ、ローマ、ストラスブールで勤務しました。ストラスブールでは、日本は欧州評議会の常駐オブザーバーの地位を与えられており、私は、民主主義や法の支配を促進するための協力を進めました。

私としては、歴代の大使が達成した成果を基盤に、大使館の同僚の支えを得つつ、私自身の経験を両国間協力・発展に活かしていく考えです。在留邦人の皆様のご理解を得られれば幸甚です。また、大使館として、在留邦人の保護は、最優先の課題です。皆様の安全の確保に資する情報の提供に努めて参りますので、ご協力の程よろしくお願い申し上げます。