ダリア・シュバンバリーテ女史 旭日小綬章叙勲伝達式
令和3年6月28日
ダリア・シュバンバリーテ女史 旭日小綬章叙勲伝達式
6月18日、日本・リトアニア間の学術交流及び相互理解の促進に寄与したとして日本政府より「旭日小綬章 (The Order of the Rising Sun, Gold Rays with Rosette)」を叙勲されたダリア・シュバンバリーテ・ビリニュス大学アジア・異文化研究所准教授に対する叙勲伝達式が日本大使公邸において行われました。
山崎大使は伝達式において、シュバンバリーテ准教授は1992年にビリニュス大学での東洋学センター設立に尽力しただけでなく、研究や論文発表により日本研究発展に大きく貢献しており、リトアニアにおける日本学のパイオニアの一人であり、また、日本語、日本文化、歴史、古典文学、現代文学、民俗学等幅広い分野について講義を行い、日本関係分野で活躍する新たな世代を育成していると述べました。
シュバンバリーテ准教授は、日本文学や歴史や日本的な感性の世界の中で生きる可能性を提供してくれるこのような職業を得られたことは幸せだと感じており、長い年月をかけて学生たちと共に執筆した「古典日本文学アンソロジー」が近々出版される予定であり、日本に関する重要な研究に加えられることになると述べました。
伝達式は限られた人数の中でも和やかな雰囲気で執り行われ、シュバンバリーテ准教授の同僚や友人がお祝いの言葉を述べました。
シュバンバリーテ准教授の今後のご活躍をお祈りするとともに、この叙勲をきっかけとして日本とリトアニアの友好関係が更に発展することを期待します。

山崎大使祝辞 勲記を読み上げる山崎大使

勲記の授与 シュバンバリーテ准教授と山崎大使夫妻

シュバンバリーテ准教授の答礼 ガラリーテ・ビリニュス大学アジア・異文化研究所所長からの祝辞

イグノタス・ビリニュス大学アジア・異文化研究所講師からの祝辞 ドクシャイテ・日本文化ハウス所長からの祝辞
ボイツェホビチ・ビリニュス大学アジア・異文化研究所講師からの祝辞 チェプリョニーテ前文化大臣顧問からの祝辞

集合写真
山崎大使は伝達式において、シュバンバリーテ准教授は1992年にビリニュス大学での東洋学センター設立に尽力しただけでなく、研究や論文発表により日本研究発展に大きく貢献しており、リトアニアにおける日本学のパイオニアの一人であり、また、日本語、日本文化、歴史、古典文学、現代文学、民俗学等幅広い分野について講義を行い、日本関係分野で活躍する新たな世代を育成していると述べました。
シュバンバリーテ准教授は、日本文学や歴史や日本的な感性の世界の中で生きる可能性を提供してくれるこのような職業を得られたことは幸せだと感じており、長い年月をかけて学生たちと共に執筆した「古典日本文学アンソロジー」が近々出版される予定であり、日本に関する重要な研究に加えられることになると述べました。
伝達式は限られた人数の中でも和やかな雰囲気で執り行われ、シュバンバリーテ准教授の同僚や友人がお祝いの言葉を述べました。
シュバンバリーテ准教授の今後のご活躍をお祈りするとともに、この叙勲をきっかけとして日本とリトアニアの友好関係が更に発展することを期待します。


山崎大使祝辞 勲記を読み上げる山崎大使


勲記の授与 シュバンバリーテ准教授と山崎大使夫妻


シュバンバリーテ准教授の答礼 ガラリーテ・ビリニュス大学アジア・異文化研究所所長からの祝辞


イグノタス・ビリニュス大学アジア・異文化研究所講師からの祝辞 ドクシャイテ・日本文化ハウス所長からの祝辞


ボイツェホビチ・ビリニュス大学アジア・異文化研究所講師からの祝辞 チェプリョニーテ前文化大臣顧問からの祝辞

集合写真
ダリア・シュバンバリーテ女史 旭日小綬章叙勲

11月3日,日本政府は、日本・リトアニア間の学術交流及び相互理解の促進に寄与したとして、ダリア・シュバンバリーテ・ビリニュス大学アジア・異文化研究所准教授に「旭日小綬章(The Order of the Rising Sun, Gold Rays with Rosette)を叙勲することを発表しました。
今回の叙勲の概要は以下のとおりです。
1. 受章者氏名・肩書
ダリア・シュバンバリーテ(Dalia Svambaryte)(略歴参照)
現 ビリニュス大学アジア・異文化研究所准教授
2. 主な対日功績
(1)ビリニュス大学東洋学センターの設立に寄与
ビリニュス大学の学長の招きにより日本語を教え始め、平成4年、リトアニアで初めてとなる、日本学を含めたアジア研究を専門に扱う東洋学センターを設立するため尽力した。平成7年からは2代目のセンター長に就任し、日本語を副専攻プログラムに昇格させた。更に主専攻プログラム昇格(平成12年に実現)に向けて準備を着々と進め、日本学を本格的に学べる場を確立し、リトアニアにおける日本語学習や日本研究の発展に貢献した。
(2)ビリニュス大学東洋学センター講師、准教授としての対日功績
平成4年からビリニュス大学において日本語、日本文化、歴史、古典文学、現代文学、民族学等幅広い分野について講義を行ない、現在も同大学で講義を続けている。深い研究成果に裏打ちされた講義は学生の間でも大変人気が高く、平成25年には,ビリニュス大学の最優秀教師として表彰された。教え子には、大学で日本語等を教える者や、日本文学作品翻訳家、日本語ガイド、大使館職員等、日本関係分野で活躍する人物も多く、新たな世代の育成にも繋がっている。
平成14年には、リトアニアで初めての大規模な日リトアニア語漢字辞典を編纂・出版した。それまでリトアニア語の日本語学習教材は皆無であり、同辞典は唯一の日リ辞典として日本語学習者のほぼ全員に利用され、リトアニアにおける日本語学習効率の飛躍的な向上、日本語学習者の増加に寄与した。
大学では日本古典文学も教授し、大学出版会の出版物や文学誌に源氏物語をはじめとした日本古典文学作品の翻訳を掲載し、「日本古典文学作品における間テクスト性」を主題とした研究書(平成23年)を出版するなど、リトアニアにおける日本古典文学研究の第一人者と評されている。また、大江健三郎や芥川龍之介作品も含む日本近現代文学作品の翻訳や、数多くの日本文学等に関わる論文や論説を執筆し、リトアニアにおける日本文学研究の深化に貢献した。平成23年には、研究成果が認められ、ビリニュス大学総長研究賞を受賞している。
さらに、平成26年に日本史基礎研究書を出版し、日本史だけでなく、日本文化や宗教や文学に関してもリトアニア市民の認識を深めることに貢献した。
(3)日リトアニア語通訳・翻訳者として日リ関係発展に寄与
平成19年、天皇皇后両陛下(現在の上皇上皇后両陛下)がリトアニアを御訪問された際、天皇陛下の公式通訳者として、アダムクス・リトアニア大統領との面会の場や公式レセプションでの天皇陛下の御発言のリトアニア語への通訳を行った。
また、平成7年にリトアニアで上演された舞台劇「センポ・スギハァラ」の同時通訳音声に使用する台詞の翻訳を行い、当時まだあまり知られていなかった杉原千畝の偉業をリトアニア国民に分かりやすく伝えた。平成17年に開催された、観世清和氏、野村萬氏(人間国宝)、亀井忠雄氏(人間国宝)他が参加した能公演「葵上」の公演パンフレットに記載する解説を作成し詞章を翻訳した。能の魅力をリトアニアの観覧者に対し分かりやすく伝えることで、日本の古典芸能の魅力を広めた。