天皇陛下御誕生日に際しての山崎大使のご挨拶

2021/2/23
Ambassador Yamasaki


日本国天皇陛下の御誕生日に際し、新型コロナウイルスの影響で祝賀レセプションが開催できないところ、代わって書面にてご挨拶申し上げます。

天皇陛下におかれては2月23日の誕生日で61歳になられ、一昨年に第126代目の天皇陛下に御即位されてから、2回目の誕生日を迎えられました。天皇陛下は、日本国および日本国民統合の象徴として、日本国民と共に歩まれ、日本の繁栄と世界の平和を祈り、日夜真摯にご公務に取り組んでおられます。また,昨年11月には天皇陛下の弟君の秋篠宮殿下が皇位継承第1位の皇嗣であることを示す「立皇嗣宣明の儀」が執り行われました。

振り返ると昨年は、新型コロナウィルスが世界的に猛威を振るった厳しい1年でした。リトアニアにおいて被害にあわれた方々に対し、心からお見舞いを申し上げます。昨年は、日本とリトアニアの交流にとっても制約が多い年となりましたが、コロナウィルス対策に万全を期しつつ、元カウナス日本領事館副領事の杉原千畝氏が発給した命のビザ80周年を記念した「杉原千畝イヤー」の下、リトアニア及び日本の双方で、たくさんの記念行事が成功裡に実施されました。一例を挙げると、9月にヴィタウタス・マグヌス大学で「Beyond Duty -VISAS for LIFE」と題した国際シンポジウムが開催され、リンケビチュウス外相とオランダ外相が臨席されたほか、我が国の茂木外務大臣がビデオで参加し、イスラエル外相の挨拶もありました。人道主義に基づいた杉原千畝氏の尊い行為にあらためて光を当てる機会となりました。また、10月にはナウセーダ大統領夫妻のご臨席の下、杉原千畝氏の功績をたたえる記念モニュメントの除幕式がカウナス市のメトロポリスホテル前で行われました。さらに、カウナス・日本友好協会が中心となって、「杉原ウィーク」の下でも様々な行事が行われました。一方、日本においても杉原氏と縁が深い岐阜県を中心として、リトアニアを紹介する様々な文化行事が行われました。また、新型コロナウィルスのため来館者が大幅に減少し、館の運営が困難になった杉原ハウス(「旧カウナス日本総領事館」)の財政支援のため、総額7万ユーロの寄付金が岐阜県、八百津町他から杉原ハウスに寄せられた他、旅行会社に勤務する日本の青年が発起人となり、クラウドファンディングで募金を呼び掛けたところ、小学生を含む1,164人の日本人から総額約8万4千ユーロの寄付金が集まりました。経済的にも大変困難なこの時期に、多くの日本人が、日本とリトアニアの友好の架け橋となっている杉原ハウスの存続を強く願い、浄財を出しあったことに深い感銘を受けました。私はこうした一人一人の熱い思いを忘れず、今後とも日本とリトアニアの友好の絆が強化されんことを強く願っています。
 
 本年2021年の日本の干支は牛です。牛はゆっくりと、しかも、辛抱強く、着実に歩みを進める動物と考えられています。新型コロナウィルスの影響がいつまで続くのか予断はできませんが、日本では、本年夏に、延期された東京オリンピック・パラリンピックを安心かつ安全な形で開催すべく全力で準備が進められています。一日も早く、世界が新型コロナウィルスに打ち勝ち、皆様と共に、日本とリトアニアの交流の強い絆が、辛抱強く着実に強化できる年となることを期待しています。
 
2021年2月23日
 
在リトアニア日本国特命全権大使
山崎 史郎
 


〇「天皇皇后両陛下―令和を迎えて―」の映像を以下のサイトでご覧いただけます。
http://nettv.gov-online.go.jp/prg/prg20804.html