日リトアニア友好100周年に際しての尾﨑大使挨拶
令和4年1月12日

明けましておめでとうございます。
リトアニアに着任いたしまして3か月、またナウセーダ大統領に信任状を奉呈して2か月が経過いたしました。
この間、各地で多くの方々にお会いし、大変にお世話になりました。お陰様でリトアニアに関する理解もとても深まりました。お世話になりました皆様には、この場をお借りして厚く御礼申し上げます。
さて、本年は日本とリトアニアの友好100周年にあたります。1922年12月20日、日本はリトアニアを法律上の政府として承認しました。この後、日本、リトアニアともそれぞれに大変厳しい歴史を刻みますが、ほぼ100年後の今日、それぞれが自由、人権、法の支配といった民主的・普遍的価値観を最大限尊重するパートナーとなっていることに、100年間の歴史の重みを感ずる次第です。
この間の両国の歴史的接点としての杉原千畝氏の存在は、単なる両国間の絆を超え、世界的にもとても貴重な財産です。「命のビザ」発給80周年にあたる2020年を、リトアニア共和国議会が「杉原千畝の年」と決議していただきましたことに、改めて心よりの敬意を表したいと思います。本年は、杉原ハウスのあるカウナスが、「欧州文化首都」としての様々な活動をする年でもあり、改めて貴重な歴史に立ち返る機会ともなりましょう。
日本とリトアニアは、こうした歴史的な絆の上に、政治、経済、文化、学術といったあらゆる分野で友好的な協力関係を強化してまいりました。2018年の首相の相互往来、2019年のナウセーダ大統領の訪日、2021年には茂木外務大臣のリトアニア訪問が実現するなど、近年、要人の往来も活発になっております。経済分野でも、近年、日本企業のリトアニアへの関心が高まっており、リトアニア企業への投資や事業開始に向けた覚書の締結などが相次いでおります。
次の100年間への新たなスタートの年でもあります本年、様々なイベント等を通じて、両国の友好関係を一層強化してまいります。今後、HPやFB等で随時予定を掲載してまいりますので、ぜひご確認ください。
新型コロナウィルスが依然猛威をふるい、未だに厳しい状況が続いておりますが、本年が皆様にとって実りある明るい一年となりますよう、心よりお祈り申し上げます。
2022年1月
駐リトアニア日本国大使 尾﨑哲